新年から更新が大幅に遅れてしまい,ごめんなさい。本年も当サイト「臨床心理士・盛田祐司」と「こころオフィス・盛田」をよろしくお願いいたします。新しく事務所を構えて,カウンセリング/心理療法や,臨床心理学/コラージュ講座を行うことにしたので,年末から契約や準備でかなり立て込んでいました。ようやく落ちついてきて,長文を書ける余裕ができたので,今年の抱負ということで書いていきたいと思います。
第一には,やはり小さいながらも事務所を構えて,本格的に事業を営むという形になるので,それを軌道に乗せることが今年の抱負ですね。抱負というか,課題のような感じもします。今までは,公共施設の応接室を時間貸しで借りていましたので,急な予約などにはなかなか応じられませんでしたし,曜日や時間帯が限られていたのでクライエントさんにご不便をおかけすることがありました。そういう意味で,クライエントさんも少しずつ増えてきて,事務所を構える必要が出てきたのですが,現実問題として家賃などの経費はプレッシャーにもなります。反面,開業臨床は経営者としての経験でもあるので,小規模ながら経営に携わる立場の様々な気持ちを体験してもいます。自分自身が新しい経験を積み重ねるという意味で新しい課題が生まれているなあ,とも感じています。
第二には,昨年から引き続きではあるのですが,自分の身体との対話をさらに深めるということがあります。フォーカシングやプロセスワークの体験などから,身体と無意識は密接に結びついていることを強く感じていて,それを臨床にも活かしてきましたが,自分自身の身体をよく知っていくということが,臨床心理学とは少し異なる形での無意識へのアプローチになると思っていました。そこで,いろいろと身体の側からのアプローチを体験してきたのですが,その中でもとりわけ「野口整体」との出会いは重要な意味をもたらしてくれました。一般に整体というと,身体のコリや痛みを緩和するために身体に何らかの操作をしていくものというイメージがありますが,「野口整体」では,コリや痛みの元にある身体の歪みなどの背景には,無意識に押し込まれた感情が主として作用していると考えて,身体を観ながら感情の開放を促すようにアプローチしていくことを知りました。これは,僕の臨床的な感覚とも非常に近いものなので,もっと学びたいと思うようになりました。
現在は,野口整体の中でも「活元運動」という,無意識的な身体の動きに任せながら,その時の身体感覚を意識を残しながら感じとるような運動を,学びながら続けています。また,最近になって個別に身体を観てもらいながら奥にある感情などに気づいていくようなことも始めました。自分の身体の奥の方まで感じとっていくことはまだ慣れないので,難しい面もありますが,新しい発見もあり,楽しみながら続けているところです。創始者の野口晴哉先生は既に亡くなられていますが,直弟子にあたる金井省蒼先生にも,年末に本部の熱海で5時間ほど濃密な対話をする機会をいただき,その高弟で都内で活動されている徳田一先生にご指導いただいています。野口整体を通して自分自身の身体を整えていき(「整体」というのは本来,整った身体の状態にあることを意味するそうです),将来的には,本格的に野口整体を学んで臨床にも自分自身にも活かしていきたいと考えています。まだまだこの道は始まったばかりですが,今回を皮切りに,ブログやFacebookでも,おいおい何か書いていきたいと思います。