とても忙しくて更新が遅れてしまってごめんなさい。クリスマスイブの日に入ってしまいましたので,メリークリスマスですね。プレゼントを自分自身にしてあげるというのもいいと思います。自分のために,意識してお金や時間を使うのは,心の健康のためにも大切なことだと感じています。年明けの1月12日には,シャーマニック・コラージュの定例会が始まります。定例会も,定期的に自分のために時間を使う機会になりますので,よろしければぜひご参加くださいね。今回は,今年1年を振り返りながら,心理臨床のトピックなども書いてみたいと思います。
今年1年の取り組みは,何と言ってもシャーマニック・コラージュへの取り組みがあります。昨年の終わりにかけて,それまで所属していたコラージュ関連の団体を諸事情で離れることになり,昨年末ぐらいにプロセスワークを共に学んでもいた仲間から,コラージュのプロセスワーク的な活用について相談されて協力するようになり,何回かディスカッションを重ねるうちに,コロンブスの卵のような発見をして新しいコラージュ活用の方向性が生まれ,それを元に僕の独自の形が育まれていって,9月末に初お披露目となりました。12月には,他団体でのお披露目も果たして,その都度修正しながら成長しています。1月からは,奇数月の第2日曜に定例会を行っていきますので,深く豊かな気づきの場を少しずつ広げながら,シャーマニック・コラージュ自体が成長を遂げられるように努力を傾けていきたいと思います。この1年の歩みは,僕自身の無意識が大きく動いていると実感していて,実際にも様々な形で,古いものが終わり新しいものが始まるという変革の流れの中にあり,その中でつかんだシャーマニック・コラージュは宝物のような感じで感慨深いものがあります。
もうひとつは,僕の心理臨床に対するスタンスの変化が明確になってきたことがあります。これは言葉にするのがとても難しいのですが,自分の直感を信頼するという感覚が強くなってきたという感じでしょうか。もちろん,直感だけでやるわけではなく,それまでに培ってきた理論や技法が基盤にあって自然体でできるようになったので,直感の働きが際立ってきたという段階に入ってきたように思います。それに伴って,以前よりもさらにクライエントさんの無意識と自分自身の無意識にも大きな信頼を置くようになりました。これは,シャーマニック・コラージュへの取り組みを通して無意識が活性化していることもありますし,身体との対話を通して無意識に触れるという野口整体の実践を続けてきたことも大きく寄与していると思います。また,臨床実践を通して,クライエントさんの無意識の働きを目の当たりにする経験の積み重ねが,無意識への信頼を培ってきたこともあります。それらが折り重なって実を結んだのだと思いますし,プライベートな出来事も含めて,今年は無意識の信頼ということに集約された1年だったのだと感じています。
無意識への信頼ということでは,今年初めて依頼があって担当することになった,心理臨床家の卵の学生に対する教育分析の経験があります。関心はあるものの,深層心理学系のオリエンテーションを志向してはいない学生に対する教育分析でしたが,了解の上で主に深層心理学的なアプローチをとって進めていくと,相応の無意識の働きがあって気づきが生まれていくプロセスが展開していきました。今年の終わりにかけての期間でしたので,僕自身の無意識に対する信頼の高まりと相まって,お互いに有意義な教育分析になったと感じています。これまでも,もちろん無意識への信頼はあったのですが,どこかまだ頭で理解しているというところがありました。それが,経験に裏付けられた確信とともに腰が据わるような感じになって,信頼を受けると無意識もまた働きを強くするという相乗効果で,臨床実践の質が高まってきているのを感じています。去年から今年にかけて,大変なことも多かったのですが,実りの多い1年でもありました。来年はどんな展開になっていくのか,楽しみにして新年を迎えたいと思います。皆さんも良いお年をお迎えください。