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Blogger's Avatar  2018-3-28 19:59
 体調が思わしくない状態が続いていましたが,春の訪れとともに少しずつ回復に向かっています。心の葛藤などもそうですが,自律神経系の体の不調も目に見えないので,なかなか伝わりづらい感覚を味わってもいます。こういう体験もまた,臨床に活かされていくでしょう。今回は,まもなく新しい年度が始まるので,新年度の大きなトピックでもある,公認心理師の国家試験について書きたいと思います。
 公認心理師については,以前も書きましたし,この段落の末尾にリンクも張っておきますので,ご存じない方はそちらをご覧ください。試験範囲などは,「ブループリント」という形で公開され,試験日が9月9日に決定しました。「受験の手引」の請求受付も始まりましたので,ゴールデンウィーク開けの5月7日から開始となる受験申込に向けて,そろそろみなさん準備を始めている頃だと思います。受験資格のひとつである,現任者講習も始まっていて,知り合いからその様子が聞こえてきたりしています。大学院での取得単位を科目読み替えで受験資格とする場合は,大学院で様式に基づいた証明書を書いてもらう必要があります。それぞれの大学院でも,4月中にはその手続きについてアナウンスなどがされると思いますので,受験申込に向けて,確認していくことが必要でしょう。試験時間が,昼休みを挟むとはいえ,合計4時間という長時間ですから,それに向けて集中力の持続を図るとか,僕もそうですが,試験から長期間離れているような人は,そういった対策も大切ではないかと思います。

公認心理師試験(日本心理研修センター)

 試験内容は,最初の国家試験で過去問がないので具体的にはわかりませんし,ブループリントや市販されている現任者講習のテキストなどから推測するしかありません。ブループリントを見ると,汎用的な資格という特色もあり,かなりの広範囲にわたっていますので,それに沿って臨床心理士や心理学検定など,出題範囲が広範囲の資格の過去問題や試験対策などを参考にするという感じになるかと思います。医療系だと,系統の近い国家資格である精神保健福祉士の試験も参考になるのではないかと思います。事例の出題もあるようなので,何人かで経験のある領域ごとに特徴などを共有するような勉強会をするというのも,ある程度のつながりをもっていれば協力し合えるように思います。出題範囲がかなりの広範囲であるので,浅く広くという感じの傾向になる可能性は高く,網羅的な復習と,知識や経験の少ない領域の補完という方向性で進めるのが妥当なところでしょう。国家試験というのは全体として,僕が昔一般企業で仕事をしていたコンピュータ関係を含めても,たいてい初期の試験は基本的なところをなぞっていて比較的やさしく,回を追うごとに難易度が高くなる傾向にあります。それでも,しっかりと対策を考えていくことは重要だと思います。

 僕などは,臨床心理士試験から13年ぶりの試験になりますし,臨床的な感覚や経験値的なスキルなどの側面は向上している自負はあるものの,使わない知識はほとんど抜け落ちているように感じています。まあ,記憶のメカニズム的には,覚えたものはどこかに入っているのでしょうけど,思い出す作業を考えるだけでも,何というか途方に暮れるような感覚になっているのが正直なところです。年齢的にも,新しいことを覚えるのは難しさを感じるようになっていますので,体調も整えつつ,脳も活性化していかないといけませんね。直前には,心理臨床学会の自主シンポジウムで指定討論者を務めることになっているので,その準備もありますし,試験日が神戸までの移動の翌週ですから,体調や体力にも気を遣わないとなりません。8月はプライベートなイベントがあって,その準備もありますし,仕事上も新しい企画を始めたりするので,どこまで試験対策にエネルギーを注げるのかなという感じがあります。まだ体調も万全とは言えず,不安要素を挙げるとキリがありませんが,これを何かいい刺激にしていけるように,新しい経験をなるべく楽しんでいければと思っています。

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